やっと……ぬけた

 今日の夕方、ともぴーは歯医者さんで下の前歯2本を抜いてもらってきた。もちろん2本とも乳歯だ。ともぴーは、乳歯が抜けないままそのすぐ後ろに永久歯が生えてきていた。4月16日の記事「せっかちな歯」で1本目が生えてきていることを書いていたのだから、ずいぶんと長いこと食い下がっていたものだ。その間に永久歯2本は完全に生えきってしまい、乳歯はぐらぐらの状態で80度くらい前に出てきていた。そんな気持ちの悪い状態になりながらも、絶対に歯をわたしたちに触らせないともぴー。まあね、わたしたちが子どもの頃、タコ糸を引っかけてぐいっと引き抜かれた話とかしちゃったからね。「油断ならない」と思ったんだろう。そんなともぴーもさすがに8月に入ってからはかなり邪魔になってきたようで、兵庫の実家にいるうちに「岐阜に帰ったら、歯医者さんで抜いてもらう」と言い出した。で、岐阜に帰ってきたら、ちょうどいいところに歯医者さんから定期検診のお知らせが来ていたので、さっそく予約を入れ、今日の夕方診てもらうことになったのだった。

 実はともぴー、フッ素塗布以外で歯医者さんに行ったことがない。だから、先生が注射器を持ち出して、歯茎に麻酔をかけたときにはかなり驚いていた。でも、泣かずにがんばったもんね。歯が抜けたときには「あれ? もう抜けたの?」と拍子抜けしていた。2本の乳歯は歯医者さんが青いプラスチックでできた宝箱(海賊の宝箱みたいな入れ物)に入れておみやげにくれた。ともぴーは、「歯に穴がある」「中に血がある」「ずいぶん小さい」とか言いながら何度も取り出して見ている。今もまたすぐ横でふたを開けている。あんまり出し入れしているとなくなっちゃうよ!

 さて、今日はともぴーが歯を抜いてもらって来たから、自然に抜けたわけではないけれど「歯がぬけた」という絵本を紹介しよう。歯が抜ける、歯が生え替わるということは、小さい子どもにとっては大きな事件。この本の男の子はご飯を食べている最中に歯が抜けた。前からぐらぐらしていた歯がついに抜け、ちょっとうれしくなったぼく。歯が抜けたところにコーンを挟んだり、ストローを差し込んででジュースを飲んだりしてみた。急にできた隙間が気になって同じようなことをする子はきっとたくさんいるはず。わたしもストローを差し込んだ覚えがある。まあ、今回のともぴーみたいに乳歯が抜ける前に永久歯が生え切っちゃうとできないけどね。ところで、抜けた歯はどうしたらいいんだろう。この本の中でもそのことが問題になっていた。おかあさんが小さいときは、歯が抜けたら下の歯は屋根の上に、上の歯は縁の下に投げたというけれど、ぼくのうちはマンションで……。大人の歯に生え替わる時期に読んであげると、きっと興味をもってもらえる1冊だと思う。

 乳歯の後ろに永久歯が生え始めた当初は「えらいことになった」とあわてて歯医者さんに連れて行った。なのに、歯医者さんはさも普通のことのように「舌が永久歯を前に押し出すから大丈夫ですよ。これならたぶん矯正も要りません。乳歯が自然に抜けるのを待ってみてください。夏休みが終わる頃にまだ抜けていなかったら、こちらでお手伝いしますが……」なんて言っていた。あのときは信じられなかったけれど、確かに今ともぴーの永久歯はほぼ正常な位置にある。舌が押す力ってすごいんだ……と驚かされている。そして、「今日はがんばったんだから」とモモタロスの指人形をわたしに買わせたともぴーの押しもスゴイと感じているわたしだった。 

歯がぬけた

作:中川ひろたか 絵:大島妙子

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