泣いている横で
今週の月曜日、ともぴーが作品展の代休でお休みだったので、かねてから約束していた「ALWAYS 続・三丁目の夕日」を見に行ってきた。確かに、内容は幼稚園児のともぴーには難しい。でも、前作も最後までしっかり見たともぴー。ストーリーがどうこうよりもおじいちゃんおばあちゃんが若かった頃の生活を見てみたいという気持ちの方が強いみたいだ。まあ、そんな見方でも真剣に見てくれるならいいだろうと、連れて行ってみた(まあ、わたしも見たかったし)。
ナント、その日は映画館が入っているショッピングセンターの7周年記念。全作1000円の特別料金で映画を見ることができた。ともぴーが本屋さんでもらってきた割引券は子ども料金にだけ適用されて、2人で1800円也。いつもの大人1人分だ。浮いたお金でパンフレットとお約束のポップコーンを買って席に着いた。平日の朝一番にしては観客が多い。観客の年齢層も幅広くバラバラだった。自分の若かりし頃を懐かしみに来たおじいちゃんおばあちゃん世代から、自分の子ども時代を思い出す50代くらいの人たち、小さい頃にこんな生活の名残くらいはあったなあとちょびっとだけ懐かしさを感じるわたしたちくらいの世代、それとそんな親やおじいちゃんおばあちゃんに連れてこられた小学生が数人。やっぱり、ともぴーは最年少の観客だった。
映画は今も大ヒット上映中だから、内容に関してはあんまり詳しく書けないけれど、いきなりゴジラの大暴れから始まったのには驚いた。ともぴーは大喜びだったけどね。まあ、それは売れない小説家の茶川竜之介が空想していただけだったんだけど、いきなり街が壊されて終わり? と思わされた。今回の舞台は前作の翌年、昭和34年の春から冬の1年間。今回の話は、小説家の茶川と彼を慕う血のつながらない小学生の淳之介、それと前作で親の借金を払うために街を出て行ったヒロミの3人が一緒に暮らすという夢を叶えられるかどうかという点が中心にあった。でも、それ以外にも鈴木オートの則文、トモエ、一平家族やそこに住み込みで働いているロクちゃんこと六子、家庭の事情で一緒に住むことになった美加など、三丁目に暮らしている人たちそれぞれに関するドラマが織り込まれていた。特に、鈴木オートのお父さんお母さんに関するエピソードには、「戦後10年以上経ったあのころでも戦争の影響は残っていたんだなあ」「戦争で運命が変わった人はきっとたくさんいたんだろうなあ」と思わされるもの。それぞれのエピソードに大小の違いはあったけれど、無理なく織り込まれていて、本当に暮らしている人たち全員にドラマがあるという感じだった。わたしはヒロミが列車の中で茶川の書いた小説を読み始めた辺りからポロポロと涙が止まらなくなり、ずっとハンカチ片手に見ていた。なのに、ストーリーがメインではないともぴーは、……なぜか隣りで笑っている。おいおい、このシーンで笑うか? まったく……ともぴーはホーロー看板に知っている商品名を見つけたり、茶川商店の前に群がる記者の中に日テレの羽鳥アナを見つけたりする度にひそひそ声で報告してくれる。鈴木オートのお父さんお母さんが16ミリフィルムを見ている時は「昔のは何で音が入っていないの?」とうるさいし、東京タワーに初めて登ったお父さんが「片方に寄ったらタワーが倒れる」と心配しているのを見てもえらくウケていた。わたしはエンドロールのバックで流れる主題歌を聴きながら再び涙。ともぴーはそんなわたしを見て再び大笑い。ストーリーはそれなりに理解しているようだったんだけど、感受性の違いなんだろうなあ。まだまだ人生経験が足りないよなあ……6歳だもん。
もちろん映画だけでなく、絵本の読み聞かせをしているときにも同じようなことがある。最近ではあのティラノサウルスシリーズ最新作「わたしはあなたをあいしています 」を読んだときがそうだった。ティラノサウルスシリーズはどれもこれも最後の方で涙が出てきて、読む人泣かせの絵本なんだけど、子ども目線では笑えるところもあったりするんだよね。昔々のこと、ティラノサウルスが暮らしていたところでは、寒さのためにたくさんの恐竜が死んでいた。食べるものが無くなったティラノサウルスは、肉食の翼竜タペヤラの案内で食べ物があるといわれる場所へ移動を始めた。でも、それはでたらめの情報で、タペヤラの陰謀だった。タペヤラに裏切られ、心も体も傷つけられたティラノサウルス。そんなとき、ティラノサウルスの前に現れたのは、緑の森とそこに住んでいる言葉の通じない3匹のホマロケファレの子どもたちだった。純真な3匹はティラノサウルスの恐ろしさをまったく知らない。3匹を食べようと口を開けたティラノサウルスをも仲間と信じ、無邪気に優しく接してくれた。そんな3匹とふれあっているうちにティラノサウルスにも優しい心が芽生えてきた。これで言葉が通じればもっと楽しく暮らせるだろうと思ったティラノサウルスは、少しずつ3匹に自分の言葉を教えることにした。ところが、そのことが原因でとんでもない悲劇が起こってしまう。わたしはこれを読むと泣けてきてしまって、途中から読み聞かせにならなくなってしまうのだけど、ホマロケファレの言葉が普通の言葉を逆から読んだ言葉なので、ともぴーには大ウケ。大まじめに読んでも大笑いされてしまう。まあ、最後に3匹が殺されてしまったと思うわたしと、間一髪ティラノサウルスに助けらたと信じているともぴーの違いもあるんだろうけどね。まだ泣ける話を聞いて泣く年ではないのかな、ともぴーは。
そうそう、先日ともぴーが借りてきた「みなしごハッチ」のDVD。わたしも初めて第1話を見た。子どもの頃再放送で何度か見たことがあるハッチなんだけど、第1話を見たのはたぶんこれが初めて。あんな始まり方だったなんて……と年甲斐もなくボロボロと涙を流してしまった。今年は仮面ライダー電王の映画でも泣いたしなあ。年のせいで涙腺がゆるんでいるのかも。修理しなければ。
作・絵 :宮西達也 ポプラ社
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