寝耳に水!
ついさっき(朝7時頃)テレビを見ていたら、こんな声が聞こえてきた。「新風舎が民事再生法の適用を申請しました。事実上の倒産です」という声が。。。えーっ? 倒産。わたしの本はどうなるんだ? あわてて出版社のHPを見に行った。そう、一昨年9月に出た短編童話集「おへそよりもおいしいもの」は新風舎から出ているのだ!
おかげさまでわたしの本は発売直後に重版された。広告も出版社のお金でいろんなメディアに出してもらえた。書店で平積みにもなったし、日本子どもの本研究会と全国学校図書館協議会の選定図書にもしてもらえた。数百冊というレベルだけど、全国の図書館にも並べてもらうことができたし、新風舎の書籍目録には、児童書部門の表紙におへそよりもおいしいものが写真付きで載った(部門別でも表紙に載るのは数冊だけ)。そりゃあ、どっかのベストセラーみたいに全国の有名書店に大量に平積みされたわけではないけど、わたしはこれらのことには自腹を切っていないからね。それに、児童書はもともとそんなに爆発的に売れる物じゃないし。だから、わたしとしてはそれなりに満足してたんだけど……どうやら、こんなに恵まれた例はあまり無かったようだ。新風舎から出た本の多くは、あまり日の目を見ずに在庫となってしまっているらしい。去年、自費出版した人たち数人が、新風舎を相手取って訴訟を起こしていた。「著者の夢を食い物にしている」という訴え。確かに、「何百万円も自腹を切って出版したものが、全く世の中に出ていない」としたら、訴えたくなるのもわかる。今思えば、うちに電話があったの、そのころだったかもしれない。「費用はかかりますけど、お安くしておきますから、おへそよりもおいしいものをデジタルブックにしませんか?」とか、かつてボツになった原稿なのに、「250万くらい出してくれたら絵本にしますよ」なんて電話があったっけ。もちろん、「そんな余分なお金、ありません!」って断ったけどね。きっと、そのころにはかなり行き詰まっていたんだろう。
まあ、わたし自身は「在庫を抱えて困る」とか「お金を返せ!」とかいうことが無いんだけど、記者会見での松崎義行社長の言葉にはあんまりいい印象は持てなかった。今回の倒産騒ぎの原因を、訴訟を起こした人や訴訟ざたを報道したマスコミのせいにするだけで、自分には責任が無いような口ぶりだったからね。新風舎というのは元々、松崎義行社長が自作の詩集を出版するために設立した会社。社長が物書きだったら、著者が「自分の作品を本にして世に出したい」と思う純粋な気持ち、わかるはずなんだけどなあ。それをただ食い物にしていただけだったとは……残念。わたしの本が紙くずになるということはまだ無さそうだけど、この先「新風舎から出版した」というのがネックになってしまうかもしれない。そう言えば、新風舎の専属絵本作家のようになっていたふくだとしおさんが、去年は学研から絵本を出したっけ。あれって、こうなることの前触れだったんだろうか? 正月早々、イヤなことが起こってしまった。
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